日本人のいない都市・学校って本当におすすめなの?

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日本人のいない都市で留学したい

日本人のいない都市で英語をしっかり勉強をしたい!というご希望をよくいただきますので、今回はその点についてご案内します。

まず、日本人が少ない街というのはあっても、全くいない街というのはほぼありません。今では田舎であっても、語学学校がある街には、だいたい日本人が住んでいます。

ただ海外ですので圧倒的に現地の人の割合の方が多いです。日本の街を思い浮かべて欲しいのですが、外国人が多いと言われる東京や大阪でも、見渡せば日本人の方が圧倒的に多いです。海外でも同様に、日本人が多いと言われる都市であっても、全体としては現地の人が多いです。

※日本人率が高いと言われているバンクーバーでも日本人比率は1.7%程度です。(バンクーバーは語学学校が同じエリアに集中しているので、日本人ばかり住んでいるように見えてしまいますが、そのエリアを出れば現地の人の方が多いです)

よって街の中では日本人と接しない限り、生活圏では、お店、テレビ、話している人の声など、英語がほとんどです。そしてホストファミリーとの生活も英語です。むしろ日本人の割合より、どちらかというと自分が暮らす環境や周りの人に影響されます。

留学生にとって、一緒に過ごす時間が長いのは学校の友達です。よって学校の環境は英語の勉強にも影響を与えます。もし英語環境がきちんと作れるか心配ということであれば、以下の3点で学校を選んでみることをおすすめします。

1. 日本人が少ない、比率の低い語学学校を選ぶ

街と同様に日本人が全くいない語学学校はまずありません。ただ日本人が少ない、比率が低い学校はあります。日本人が少ない、比率が低いということは他の国籍の留学生と接する機会が増えます。語学学校の日本人の平均はだいたい20〜30%、多い学校ですと40%前後です。よって10%以下の学校となるとかなり日本人は比率は低いです。

ただ、こちらは一見すると理想に思われるかもしれませんが、実は落とし穴があります。日本人率が低い学校でも、その日本人は初中級クラスに集中することが多く、クラスには日本人が多いというパターンになりがちです。

また大都市で日本人が少ない学校は、逆に言うと日本人に人気がないということです。授業が日本人向きではなく、日本人が苦手とする会話をする機会がない、他の国の生徒に負けて発言ができないなど、満足度が低くなることもありますのでご注意ください。

2. 大規模で多国籍な語学学校を選ぶ

学校全体の人数が少ないと日本人の数も少ないですが、国籍も偏りがちです。例えば日本人は少ないけれど、残りはほとんど韓国人、コロンビア人等ということもあります。それでも構わない方は問題ありませんが、色々な国の留学生と友だちになりたいという場合には、大規模な学校の方が国籍は豊かです。

例えば1000人の生徒がいる大規模な学校で日本人率が30%だとした場合、他の国の留学生も700人います。(これが100人の学校だと70人しかおらず国籍も偏りがちです)

そのため大規模な学校の方が、クラスに日本人が多くてもアクティビティを通じて、様々な国の留学生と友だちになることができるチャンスがあります。

※ただし大規模な学校は先生の目が届かず、次に紹介するEnglish Only Policyが緩くなりがちです。

3. English Only Policyが厳しい学校を選ぶ

どこの学校にもEnglish Only Policy / イングリッシュオンリーポリシー(学校内では英語のみ、母国語禁止ルール)があります。このルールがきちんと機能しているかどうか確認しましょう。大規模な学校になるほど先生の目が行き届かなく、緩くなりがちです。また厳しい学校だとルールを破ると授業に参加できない、反省文を書く、名前を貼り出されるなどの罰則があります。

イングリッシュオンリーポリシーを徹底している学校は、生徒さんの意識も高いため、休み時間などであっても日本人同士、英語で会話している姿も多く見かけます。

いかがでしょうか。続いてマイナス面ばかり考えてしまうかもしれませんが、留学先に日本人がいるメリットもご案内します!

日本人がいると友達が作りやすい

日本人が非常に少ない都市や学校に行った方から一番多い相談は、友達ができないということです。泣きながらLINEで電話をかけてくる生徒さん、毎日一人でご飯を食べていて、学校に行くのが辛いです、というような悲しいメールもいただきます。

特にアジア人も少なく、ヨーロッパ等の生徒さんが多い学校に起こりがちです。彼らは日本人などのアジア人に興味を持たず、英語力も高く、共通の話題もない場合が多いです。そうなると英語ができなく、引っ込み思案の日本人にとっては、自分から話しかけるだけでも勇気がいるのに、話しかけても、冷たい対応をされてしまう、英語力に差がある、会話が続かないない、となってしまいます。

また田舎の場合、大都市のように同世代や留学生が現地の人と交流するイベントがありません。そのため学校外でも人脈を広げることが難しく、家探しや、ワーホリの仕事探しにも苦労する方もいます。

逆に日本人がある程度いると、先に来ている日本人の留学生が色々なイベントに誘ってくれたり、仕事や家探しの情報をくれたりと、現地でもスムーズに友達を作ることができ、必要な情報も得られます。また万が一の事故や病気のときも助けてくれたり、信頼できたりするのも、やはり日本人です。

日本人が多い学校は満足度も高い

次は勉強面についてです。日本人が少ない学校の授業でよくいただくご相談は、なかなか発言できないということです。海外の語学学校では、日本のように指されるまで待っているというスタイルではありません。そのため日本人に慣れていない先生だと、他の国の積極的に発言する生徒さんと授業をどんどん進めてしまい、発言できないまま授業が終わってしまうというパターンになりがちです。

ところが日本人が多い学校ですと、先生が日本人の弱点をよく理解していて、少人数、コミュニケーションや会話重視、発音矯正、など日本人が勉強しやすい、英語力をアップさせやすい環境が作られています。そのため日本人の生徒から満足度が高い学校も多いです。

つまり日本人が多い学校は、裏を返すと日本人に人気が高い学校ということです。実際、留学した人からよかったと聞いたので、この学校に行きたい!と名指しでお問い合わせいただく学校は、日本人率が高い学校のことも多いです。

※よく希望をいただく「少人数・会話重視」の学校は、日本人やアジア人に人気で、日本人率がどうしても高くなってしまいます。そのためこれらの希望と一緒に「日本人が少ない・多国籍」という希望を叶えることは難しいです。

日本人が多い都市は便利、安全

特にワーホリなどで長期で海外に滞在を考えている場合は、最初はある程度日本人のいる 都市からスタートし、その後に少ない都市に移動されることをおすすめします。日本人が少ない都市は、語学学校が少なく英語の勉強環境が整っていないだけではなく、 慣れない留学生活では、治安や精神面でも大変だったりすることが多いです。

以上、長くなりましたが、いかがでしょうか。日本人が少ない都市や学校に留学したというご希望はよくいただきますが、逆に毎年、辛いご相談もいただいてしまうので、こういったテーマで書かせていただきました。

日本人がいないから英語が上達するかというと、残念ながらそうでもありません。日本人の友達ともうまく付き合い、ネイティブの友達をたくさん作り、日本人とも常に英語で話し、英語力をしっかり上げる方もたくさんいます。英語環境を作れるかどうかはご本人次第です。ぜひ、ご自身の目的や性格も考慮し、ご検討いただければと思います。

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